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宮城県が外国人材コンサルティング支援の成果を報告|採用戦略と定着支援の実践事例

公開日: 2026年4月13日

宮城県は2026年1月20日、「外国人材の採用・定着に関するコンサルティング支援にかかる報告会」を開催しました。本事業は「外国人材に選ばれる県内企業」を増やすため、採用戦略の策定や社内規定の整備、社内コミュニケーションの活性化等に悩む県内企業に対して、コンサルティングによる支援を実施したものです。

宮城県内企業が抱える外国人材採用の課題

仙台商工会議所によると、県内企業は次のような課題について、コンサルタントと共に改善に取り組みました

  • 外国人材採用市場について理解できていない
  • 在留資格変更について理解ができていない
  • 採用戦略、選考指標や組織の体制整備ができていない
  • 外国人社員育成の体制・仕組みができていない

これらは、宮城県内の中小企業が外国人材採用を検討する際に共通して直面する課題です。特に在留資格の理解採用後の育成体制については、法令知識や実務経験が必要なため、専門家の支援が不可欠となっています。

東北6県における外国人材雇用の現状

東北地方全体で外国人材の受入れが進んでいます。令和6年10月末時点で、宮城県内の外国人労働者を雇用している事業所数は3,268事業所、外国人労働者数は19,554人で、平成19年度に届出が制度化されて以降、過去最高の数値を記録しました。

産業別では、「卸売業、小売業」が20%を占め、次いで「製造業」が16%、「宿泊業、飲食サービス業」が16%、「建設業」が14%となっており、幅広い業種で外国人材の活用が進んでいます。

また、帝国データバンク仙台支店の調査によると、東北6県企業における外国人労働者の雇用率は全業種で10.5%、建設業は8.7%に達しています。

宮城県の外国人材支援策の全体像

宮城県は外国人材の受入れ促進と定着支援のため、複数の施策を展開しています。

高度化転換支援事業

生産年齢人口の減少等により人手不足が深刻化する中、地域経済を支える貴重な人材として、外国人材の県内定着を図るため、県内中小企業が行う技能実習生・特定技能外国人の継続就労及び日本語学習等に関する各種取組に要する経費の一部を補助する制度が用意されています。

Work in MIYAGIマッチング支援

「Work in MIYAGI」は、宮城県を代表する外国人材マッチング支援事業として企業と外国人材の両方の声に寄り添ったサポートで、グローバルな未来をつくります。企業がハードルに感じている法制上の手続きなどの相談にも対応しています。

東北における外国人材活用の地域格差

一方で、東北地方は全国的に見ると外国人材の活用が遅れている現状があります。七十七リサーチ&コンサルティングの大川口信一研究顧問の調査によると、総雇用者数に占める外国人労働者数の割合「外国人材活用度」は、東北各県は下位にとどまり、地域間格差が大きいことが明らかになっています。

2022年の外国人材活用度では、最も低いのは秋田県の0.60%(166人に1人)で、青森(0.83%)、山形(0.96%)が続き、東北で最も高い宮城県(1.35%、74人に1人)でも34位という結果でした。

宮城県の2024年の外国人労働者数は過去最多の1万9554人で、10年の4.6倍、全国の3.5倍を上回るペースで伸びています。特にベトナム、ネパール人の増加が総数を押し上げました

留学生の県内就労が今後の鍵

宮城県は在留資格別では留学生の資格外活動が5609人と多く、構成比も28.7%で、全国の13.5%と比べ際立って高い状況です。仙台市に大学や専門学校、日本語学校が集中していることが要因です。

しかし、留学生は飲食店でアルバイトをすることが多く、宮城県は宿泊・飲食業の外国人材活用度(2022年)が2.46%で、全国26位と相対的に高い一方、卒業後に県内企業への就職につなげる仕組みづくりが課題となっています。

宮城の企業が今取るべきアクション

今回のコンサルティング支援事業の報告会は、宮城県が外国人材の採用・定着支援を本格化させている証です。県内企業が外国人材を戦力化するために取るべきアクションは以下の通りです:

  • 採用市場の理解:特定技能、技能実習、技術・人文知識・国際業務など、在留資格ごとの特性を把握する
  • 在留資格手続きの整備:ビザ申請や変更手続きについて、行政書士など専門家と連携する
  • 育成・定着支援体制の構築:日本語教育、生活サポート、キャリアパスの明確化など、長期的な視点で支援体制を整える
  • 県の支援策の活用:補助金やマッチング支援、コンサルティングなど、宮城県が提供する各種支援策を積極的に活用する

問い合わせは宮城県国際政策課日本語学校・外国人材班(TEL:022-211-2971、メール:kokusain@pref.miyagi.lg.jp)まで。

まとめ

宮城県の外国人材コンサルティング支援事業は、県内企業が抱える採用・定着の課題に実践的に対応する取り組みです。東北6県全体で外国人材の受入れが加速する中、宮城県は留学生が多いという地域特性を活かし、県内就労への移行を促進する施策が求められています。外国人材を「選ばれる企業」になるためには、採用戦略の明確化、在留資格の理解、育成体制の構築が不可欠です。

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